2022年03月15日
スイゼンジノリ育成地
スイゼンジノリはラン藻の仲間の単細胞生物で、平均水温18度位のきれいな湧水、水深50センチ以下、砂礫が多い水底、遅い流れ、といった極めて限られた環境下でしか育ちません。
江戸時代には肥後名産として江戸や大阪にも流通し、松尾芭蕉は「吸物は 先ず出されし すいぜんじ」と詠みました。細川家からの献上品でもあり、上江津湖付近で藩の管轄の下で生産されていました。
明治5年(1872)、オランダの植物学者によって日本固有種として世界に紹介されましたが、現在は絶滅危惧種となり、成趣園内で保護育成されています。養殖品は料亭などで供され、お土産のつくだ煮や化粧品にも活用されています。