2022年03月15日
熊本動物園の跡地
昭和4年(1929)に熊本で初めての動物園が成趣園の東に隣接して開園。西日本有数の規模で、市が公園として無料開放していた成趣園とともに人気を博しましたが、昭和44年(1969)に江津湖畔に移転。当時の正門の一部だけが梅園の片隅に残っています。
【象のエリーの物語】
熊本動物 園には悲しい物語が 残されています。太平洋戦争で動物たちも深刻な食糧難に陥り、逃走の危険がある猛獣には軍から殺処分の命令が下されました。
いろんな芸をして園の人気者だったインド象のエリーもその対象となり、飼育員たちは救命を訴えますが、聞き入れられませんでした。
異変を察知したエリーは電殺のためのプールに入るのを拒みますが、最後は空腹から電極につないだジャガイモを食べてしまいました。飼育員たちの苦悩も相当なものでした。
この話は、地元の人々によって絵本『ごめんねメリー』としてまとめられ、戦争の悲惨さ伝える活動が続けられています。